2018年9月25日火曜日

下駄箱のエイリアンの夢

夢の実例~夢主 Hさん(47歳 男性)

楽しい旅の夢だったのだが、後半から状況が一転。下駄箱を開けるとモンスターがいる。黒くて小さいエイリアンのよう。家は今の場所のようだが、下駄箱は若い頃暮らしたアパートのもの。

しかし現実と違い、下駄箱が上の方にあった。見なかったことにしよう、と扉をしめる。目覚めた時、かすかに頭痛がしている気がした。

夢解き

「モンスター」や「得体が知れないもの」人によっては動物などが侵入していたり、入り込んでくる来る夢は、心理的には恐れや直視したくないモノ、物理的には病気やトラブルを予感している時に多く見られます。

既に心配している状況がある場合には、すぐに専門医に相談しておくことが勧められます。思い当たる節がない時は、慎重に無理せず過ごしましょう。 

この夢の場合、夢主は歯の治療中でした。
この夢の数日後、強い痛みが襲ってきました。ただ、それは治療しているものとは別のクラウン(被せ物)の歯で、予想外だったそうです。夢は、この状態を早めに教えてくれていたようです。

目覚た時の小さな頭痛はこれを知らせていた可能性も高いでしょう。睡眠中は、小さな痛みも拡大したように感じられ、夢の中で視覚化されることもよくおこります。

下駄箱は「下駄」が入る箱で、下駄には「歯」がついています。 その「箱の中に巣くったモンスター」は、「クラウンの下に潜む良からぬ状態」を示していたのでしょう。昔の下駄箱が出てきたのは、当時が今に深くかかわっていたためでした。

Hさんは「若い頃のアパート時代」に、歯の治療が必要になったのに放置していたそうです。まさに若い頃「見なかったことにしよう」と扉をしめて先送りにしたのでした。

その後、しばらくして治療は済ませましたが、遅すぎたので、今になって歯を失う原因になり、その治療をしていました。若い時のツケがきたと感じていたそうです。

夢にも出ていた前半の旅行ですが、実際にHさんは出かける計画を立てていました。しかし何となくタイミングが合わず、延期をしました。しかしもし出かけていたら、そのさなかに痛みに襲われたことになっていました。無意識が助けてくれたと言えるでしょう。

また、他の象徴でも言えることですが、夢の中では、前後左右や上下がさかさまに出てくることが多いように感じています。この夢でも、実際に痛みが出たのは下の歯でした。方向や位置がはっきりしている夢は、この点も考慮してみるとよいでしょう。

ともあれ、早めに対処、身体は大切にしましょうね。

2018年7月22日日曜日

麿山真実の夢日記5~ベテラン再雇用の夢

夢の内容

私が、俳優の佐藤浩市さんのような男性を雇う。古いタイプの人で、いったん定年か、何かで引退していたようだった。そんな所に、声を掛けられ、再雇用されたような彼は「いまさらのようですが、わたしに出来ることはあるのでしょうかね」と私に尋ねる。

私は、他の人達もいる朝礼のような所で「慣れたりかんが戻るまで時間がかかるかもしれないけれど、気ままにゆっくり楽しんでくれれば充分です」というようなことを告げた。

夢解き

昨夜、Twitterをはじめてみました。朝見た夢をつぶやけるなら、それは楽しいし、自分の夢への刺激にもなると思っていた所、そのまんまの内容の夢で、目覚めは楽しいものでした。


私は、新入社員くらいの若者であれば楽々とこなすSNSや端末の使い方に不慣れな「古いタイプ」です。けれどウェブの更新も長年やってきて、身近目のコメントを並べたページや写真も載せてきたのだから、形態は違うけれど、過去の実績を信頼して、自分で自分を「再雇用」したことになるようです。

また「使い方や説明の意味がよくわからない、まちがいそう」と思ったり、「そもそも続くのかな」と思ったりもしていたので「慣れるまで時間がかかっても今まで通り、きままにゆっくり、楽しんで」更新していけばいいよと、再度整理をした夢のようです。

佐藤浩市さんは映画「64」からのイメージかもしれません。再びの復帰、チャレンジが浮かびます。

今回、夢は、私の期待通り、私の行動に対して応えてくれました。良い刺激でした。

何かを始める、ちょっと動いてみる刺激とはすごいものですね。
また面白い夢を見たいものです。

2017年11月21日火曜日

季節と月と夢見

すっかり冬の気配です。
夢見は、暑い時よりは寒い時の方が活発です。

また新月や満月の時等も、いつもよりはっきりした夢や、
印象に残るものが訪れやすいように思えます。 

12月4日の満月は、今年一番近い満月です。
最近マスコミなどでスーパームーンと呼ばれているあれです。牡牛座で起こる、この月の頃の夢見も楽しみにしたいと思います。 

皆様も深い自分に触れて、月と同じく、満たされますように。 

2017年11月8日水曜日

睡眠と記憶

学んだあとに眠ると記憶が定着すると言われます。睡眠中は起きていた時のことを整理する時間でもあります。 

眠っている間には、日中に起きた出来事についてを考え、それらを分類し、「どこにしまっておこうか」と、脳内で相談をしているとも言われています。

その際に、「そういえば以前にはこんなことがあったよ」とか「だから、近いここにしまっておいてはどうだろう?」等と、過去の記憶と結びつける為に会話が行われている場合もあるそうです。

そんな情報処理をしている模様が夢にも現れるでしょうし 、お陰で覚えたものが居場所を得て、定着し、出し入れ自由な知識や知恵になるのでしょう。

夢は、脈絡が無い様に思えても、無意識レベルも含めて 日中集めた情報の整理です。しっかり眠って、しっかり情報と記憶の整理をして、すっきりした頭で、また新たな日を過ごしたいものです。

2017年2月23日木曜日

飛行機に乗れない夢

夢の実例~夢主 Aさん(30歳女性)

飛行機に乗るために空港に向かう。しかし出発前に何か用事をして時間が経っているので、急いでいる。更にバスに乗り間違えたり、道に迷ったりする。頭を使って経路を考え、走ったり近道をしたりする。

ようやく空港に着いた時はフライト時間の1分前。荷物検査前まで行くが、予定の飛行機には乗れなかったようだ。「もう飛び立ったらしい」と、何となく思う。「次を待とうか」と思うが、変更が利かないチケットかもしれないからどうにもならないかもしれない、と思う。

夢解き

焦りやプレッシャー、緊張がある時は、遅刻や迷子、乗り遅れなどの夢をみやすものです。ただAさんの夢はそれだけではなく、自分の在り方をチェックするようにというメッセージを送ってくれました。


夢では、そもそもフライトは決まっているはずなのに、その前に用事をしてしまうので予定が狂っています。その為もあるのでしょう、さらに焦りが生じて、乗り間違えたり迷います。巻き返そうと近道を考えたり走ったりしますが、その時点からの追い上げには無理があるのかもしれません。

それでも空港には1分前につくのです。用事を引き受けず、或は早めに片付けてしまっていたなら同じ分だけ迷っても、もう少し早めについたかもしれません。更にAさんは「変更が利かないかもしれない」と確認もせずに、次の便も諦めます。

飛行機は「更なる飛躍や広い世界や高みにむかう」象徴です。Aさんは「新しい挑戦や自分がしなくてはいけない努力、或は勝負に出てみること」を迷っているのでしょう。しかも建設的に思案しているのではなく、「用事があったから」「道に迷ったから」と言い訳を作ることで直視を避けているのかもしれません。でもどれも自分の読みの甘さや準備不足です。理由にはなりえません。

夢の中での「用事」は、現実の様々な頼まれごとや仕事を暗示しているようでしたが、その為に「時間に追われて何もできない」と逃げているのかもしれません。

Aさんは、新しい経験や世界を広げる勇気が持てずにいたのかもしれませんし、いざ挑戦して失敗した時の事を考えて不安になるよりは、「そもそも今で手いっぱい」と自分をごまかしていた方が楽だったのかもしれません。けれどこれは、実際には何もしていないのに、実は行動するのと同じくらいエネルギーを消耗する原因になります。

Aさんは、「飛行機に乗れない」のではなく「乗らない」のではないかと考えてみました。そして、「でも空港まで行こうと一生懸命頭を使い、走る姿は、挑戦したい気持ちも強くあるということではないか」と確認をしました。

「乗りたいけれど乗れない」ではなく、「乗らない」なら「今はまだ乗らない」と認めた方が「今」を楽しめます。そしてこれにより自分を責める気持ちもなくなるので、エネルギーも充電され、実際に「乗るためのエネルギー」が蓄えられていきます。

もし「乗ってはみたいのだ」という気持ちが強くなったなら、「少しだけ予定を早めに設定し、すこしずつ準備や下調べをして、周囲の雑事などを引き受けすぎず、飛び立つことを恐れず気楽に旅に出る」とよいのでしょう。

準備や具体的な体感を積み重ねていけば、漠然とした不安はなくなり、「具体的に希望を叶えるためには何をするか」を見つめることができます。不安は姿が解らないから怖いのであれ、具体的な形があれば対策を練ればよいだけです。気力の使われ方が違います。

またAさんに限らずですが、「楽しみにしている」と思っているのに、現実で遅刻していまったり、そこまでいかなくても準備に手間取ってぎりぎりになったりすることは案外多くの人が経験していることでしょう。

「行きたくない」と思う時にずるずると時間を過ごしてしまい、遅刻したりぎりぎりになるのは、いわば自然なことでしょう。理由もはっきり解ります。でも、「楽しみなのに、おかしいな」と思う時は、無意識が足止めしている時といえます。何を恐れているのか考えてみるとよいでしょう。



2016年8月10日水曜日

職場と粉雪の夢

夢の実例~夢主 Kさん(50歳女性)

職場にいる。実際の職場とは作りが違う印象。こまごましたものが散らかっている。急にお客様が訪れたが、取り繕うこともなく、慌てず、そのままでお迎えした。

お客様は散らかった周囲を気にもしていないみたい。いつも気を配っていたけれど、そんなものなのかなと思った時、室内だったのに白いものがちらちらと落ちてきた。上を見る屋根がなく、半分が外になっている。チラチラ舞っていたのは雪だった。

屋根がなくなった外の景色は広大な山。子供の頃見ていたアニメの「アルプスの少女ハイジ」に出てきそうな場所。もしかしたら本当にアニメだったかもしれない。

夢解き

Kさんはいわゆるキャリアを積んだ方です。夢の中でも「職場が散らからないように気を配っていた」と仰るように、自分たちの事情や未熟さが影響しないように、お客様第一に接客をしてこられました。


けれどこの頃、今までしてきたポリシーや配慮が、「それほど大切なもでもないのではないか」と片付けられるような出来事を経験しました。

ご本人は、「お客様の層が変わってきたので、お客様側からしても、スタッフ側からしても、大切にしたい事柄が変わってきたのかもしれない」と感じているそうです。そしてそれはKさんの仕事への動機付けを失わせるものだそうです。

この現状がそのまま「散らかった職場」や「それを気にしていないお客様」として夢に現れたています。

そこにチラチラと舞い始めた雪。雪には一新や純粋などの意味もありますが、「冷え込んできたと思ったら雪がちらつき始めた」とか、「初雪が降り、冬が始まったのだなと確認する」というような場合もあります。

また、プロジェクトの進行状況や人生そのものも四季に例えられることもあります。又、仕事内容や定年年齢など、それぞれの状況にもよるもしれませんが、職業人としても、例えば、20代は春かもしれませんし、30代が夏、40代が秋、50代は冬だと捉える人もいるかもしれません。

Kさんは、初め雪を見た時は、もの悲しい気持ちになったそうです。けれど屋根がなくなっていて、更に山に降る雪なら、美しくなるかもしれないと思ったそうです。

「現職」だけの人生を考えれば、今の世の中の流れは、今までのKさんのスタイルに終焉を突きつけるのかもしれません。けれどそれは「閉ざされた小さな職場内」の話です。
天井や屋根は雨風をしのいでくれる「護ってくれる存在」でもありますが、同時に「頭打ち」「制限をするもの」でもあります。

夢の中のKさんは感情とは別に職務を果たしながら、「アルプスの少女ハイジ」のような壮大な山を観ています。彼女が「仕事は仕事」として、それ以外で子供の頃からの夢や、好奇心を満たす時間を過ごすことを考える必要があるのかもしれませんし、もしかしたら転身の可能性もあるのかもしれません。

と、そこまで話をした時、Kさんはもう一つ、アニメについての連想を浮かべました。それはこの頃流れているそのアニメを使っている家庭教師のCMでした。

そして、どうやらそれが答えのようでした。「勉強し直したいことがある」という強い想いがしっかり立ち昇ってきたそうです。それはただぼんやり思い浮かべていた時よりはっきりした望みだと自覚したそうです。

この理屈ではない心の動きこそ、夢からメッセージの醍醐味です。

終わらないものはありませんが、終わるからこそ、次が始まります。それを教えてくれるKさんの夢でしたが、同時に、「時代の流れを嘆きかけていた彼女」が、時代の流れを造るメディアによって「オリジナルのイメージを変えているCM」が鍵になった夢を見ていることが、夢の妙、面白いと感じました。

2016年2月26日金曜日

部活の夢

夢の実例~夢主 I子さん(47歳女性)

ホールの控室のような場所。高校生のような集団の中にいる。ブレザー姿の制服を着た20人くらいの集団。私は今の大人の自分で、私服。

場面がホールの会場や体育館の階段のような場所になっている。集団は合唱コンクールに出場しているコーラス部なのかもしれない。他校の生徒も別の所にいるらしい。

私が行動を共にしている人達が歌いおわった。私は見ていたのだが、もう一人いた、制服ではない誰かに「今の歌は小学生が歌っていたのをテレビで見た」と小さな声で話す。小学生が歌うレベルの楽曲だと、少し馬鹿にした気持ちで言ったのだと思う。すると制服を着ている女の子が私に「そうなのよ。小学生も歌っていた歌よ」と静かな口調で言った。

私は馬鹿にして皮肉ったのを聞かれたことの気まずさと、「それは事実」と相手が認めていることに、自分の方が恥ずかしい気持ちになった。実際、別に馬鹿にするようなことでもない。

しばらくして煙草が吸いたくなったので灰皿を手にして、外で吸うために皆でいる室内を出ようとした。別の女子高生が「このままそこで吸っていいよ」と、声を掛けてきた。誰も私の事や動きを見ていなかったように思っていたのに、少しびっくりした。

私は「でも(みなさんは)高校生だから、迷惑かけるだろから」と言うと「みんな吸うから大丈夫。あそこにも灰皿はあるし」と指をさして示した。「じゃあ遠慮なく」と応えて私は煙草を吸って一息ついた。

その後、別の学生から「移動するよ」と声を掛けられて、ついて行った。

皆、お互いも大げさに笑ったり盛り上がったりもしないし、何か話しているのかどうかも解らないし、そっけない表情だったりする。それに私の事を観察しているようにも見受けられないのに、私が何かしようとしたり、何かを思うと、声を掛けてくれたりする。でもそれは、恩着せがましくもなく、淡々としている。彼らもお互いにバラバラに座っているようでいて、何となく同じグループのような動き方をする。若いのに、皆、人間ができていると思う。力みなく、ただ自然にそうしている。


夢の背景と夢解き
「どうして人に優しい気持ちになれないのだろう」「どうして他人に何かをしてあげようとか、少しくらいの労力をかけて手助けしようと思わないのだろう」「何か差し入れや贈り物をした方が良いなと思う時、お金を使うこともけちる気持ちになるのだろう」等々。これらは、このところのI子さんが自問自答する事柄でした。

実際には、I子さんは、これらの思いが表に解らないように、人ともうまくやっていました。現実的には問題はありませんでした。

ただ、何かにつけて、例えば「私がやってあげなくてはいけないの?どうせそんなに感謝されるわけでもなく、当たり前のような顔をされるのに。ここまでならいいけれど、これ以上は冗談じゃないわ」とか「この前お土産を頂いたから、今度はこれくらいはお返しをした方がいいだろけれど、勝手にくれただけだし、私が何かを選んだからと言って、どうせすぐ忘れるだろうし、それほど喜ぶようなものを選べるとも思えないし、面倒だしもったいない」などとかなりしつこく、また、強く思うのだそうです。

結果、そこそこの手助けや、お礼などをしたりはするので、周囲にはこの葛藤は伝わっていないだろうと思うそうですが、それにしても、自分の中のやり取りに疲れるし、何より、こんなことを想う自分が情けなく、自己嫌悪に陥るのが現実なのだそうです。

更には「こんな面倒な嫌な気持ちになるのも、周囲の人達の同調圧力のようなものや、裏表があるのに良い人ぶっている雰囲気が原因でもある」とイライラしたりして、尚更、周囲に何かをしてあげることが嫌になり、また葛藤が始まるという悪循環だそうです。そして疲れた時、「本当に私は人が嫌いだ」と思うともおっしゃいます。

こんな思いは、以前はそんなに感じた事はなかったのですが、ここ1年ほどで急に強くなったそうです。

自分らしく生きられるようになるにつれ、心の中にそのままにしていた思いが大きく表れてくることは珍しい事ではありません。I子さんはそんな時期に差し掛かったのでしょう。そんな時に見たのがこの夢です。

夢から覚め、I子さんは漠然と、何かしら腑に落ちたと感じたそうです。そして過去の出来事が、思っていたよりも大きな傷になって今も心にあることに気づきました。

I子さんは小中学生の頃、幾度か転校をしました。新しい環境に馴染むことに努力をした過去があります。

けれど特にいじめられたり、仲間外れにされた経験はありません。それはI子さんが一種独特の雰囲気を持ち、知性的で、孤高の人のようなイメージを醸し出す人だからかもしれません。

また実際に、一人でいることが好きで、群れることも嫌いな、芯の強い人であり、「私はそういう人。周囲にはいろいろな人がいたけれど、何もダメージを受けていない」と、ずっと思っていたそうです。

しかしそれは、もしかしたら、ある種の防衛であり、強がりだったのかもしれません。

転校してすぐの「新しい環境の中で見て見ぬをふりをされながら、実は観察されて、仲間に値するか否かを品定めされているような時間」や、「初めのイメージが大切だから、付け込まれないように、しっかりした雰囲気でいることに気を付けた時間」等は、思うよりI子さんに緊張を強いていたようです。

周囲の目にさらされたり、「その中で戦うような気持」は、いわゆるトラウマのようなものになっていたのかもしれません。はじめての転校が低学年だったこともあり、適応していくことに一生懸命で、自分の状態や感じ方等についての意味を処理しきれずに、その後はその方法を続けていただけなので、経験を整理して語れる所まで昇華されていなかったのかもしれません。

夢の中でI子さんは、独り大人です。子供のままではありません。制服や部活というのはI子さんにとっての学校社会や集団をイメージする物だそうです。I子さんは、今やっと、その頃のことを客観視できるようになったのでしょう。

無意識的に、或は条件反射的に「いじめられまい」「なめられまい」として、防衛や攻撃で先手を打っていたI子さんは、容易に周囲を信頼することはできなかったでしょう。

また、逆に、生き生きとした感情を押し殺している「正直ではない、集団の中での自分」のことも信頼できなかったのかもしれません。又、周囲で起きていることには敏感ですが、自分が不安な分、自分の身を護るための目線=主観でしか状況をとらえていなかったかもしれず、ありのままの事態が理解できていたかどうかも疑問です。

けれどI子さんが経験から認知している「集団」とは別に、夢の中のコーラス部員たちのように、同調圧力は加えないのに、さりげなく見守ってくれる集団もあるでしょうし、そんな方法も可能です。今のI子さんは、それを知っています。I子さんは夢の中のようにして迎えられたかったのかもしれませんし、今の自分は、そんな方法を取ってもよいのです。

自分を大きく見せるために彼女たちを馬鹿にするような発言をしなくてもよいのですし、大人である今は、適度な距離を持ちながら、自分の居場所を守ることも可能なはずです。
防衛により、まず緊張し、余計なストレスを自分に掛けなくても、自分の身を守れますし、嫌ならそこから去る自由も行動力もあります。自分に掛けるストレスが減れば、周囲に転嫁した怒りも減ります。

又、「煙草を吸うというマイナスな面(I子さんの連想から)」があっても、「皆ある程度はマイナス面もあるのだから、迷惑ではないよ」と受け入れながらも、I子さんを自由にさせてくれています。

I子さんが「人が嫌いだ」と思っていたのは、転校時のその時々の人達であり、今、目の前にいる人達は、当然ながら、彼女彼らと同じ人達ではありません。長年、特にトラブルもなく、上手く渡ってきた分だけ、当時の彼らへの怒りや恨みが未消化だったのでしょう。また「これを認めると、自分が彼らに負けたことを認めるようで避けてきた所がある」とも自覚なさいました。

この頃の強くなる思いは「消耗し、傷ついたがゆえに、怒りを抱えていた当時のI子さん」が、表に出ようとしていたのでしょう。

I子さんは「だからどうしたらいいのかなどは、まだ解らない」と仰います。しかし「実は、自分の中に押し込めていたもの」があり、それが表に出てきてくれて、「自分が思っていた物とは違うもの」を見つけました。ともあれ、最近の想いの源は解ったとおっしゃいます。

この後、徐々に認知が変わっていく出来事が起きたり、自身がさらに発見していく事が増えていくでしょう。想いが昇華されるのは時間の問題でしょう。