私は旅好きであちこちふらりと出かけますが、もしかしたら今までの旅で一番楽しかったのは四国八十八カ所のお遍路だったかもしれません。区切り打ちでしたので、一気ではありませんが。
お遍路の道中に関しては、あれこれ素敵な体験が多々あるのですが、話しはじめればキリがないので、また折に触れ機会があれば、として、昨日はこれにまつわるちょっと寂しいことがありましたので、それについて。
約4年ほど前、高知県の土佐市の36番札所青龍寺に参拝後に「国民宿舎土佐」に宿泊しました。温泉もある過ごしやすい宿でしたが、昨年末に閉館していたことを、今更知りました。
そこはお寺の奥の院を超えて山の裏手にありました。
36番青龍寺 |
お遍路さんたちも良く利用していた宿ですが、ロビーには小動物が沢山飼われており、ウサギやフェレット?他に何がいたかちょっと記憶が曖昧ですが、宿泊客は彼らと自由に遊ばせてもらえました。
中でも印象に残るのはハリネズミ。
「ハリネズミのハリーちゃんです、名前が安易でしょ?」と支配人さんが笑って紹介してくれました。
「霧の中のハリネズミ」という好きな絵本がありまして、さらに、少し前にハリネズミブームもあり、あちこちで目にする事が増えていた頃です。実際に触れた事はありませんでしたから、昔から一度遊んでみたかったわたくしは、抱っこさせてもらいました。
ロビーにてハリネズミのハリーちゃん |
そしてまた先週、何となく検索をしたら、閉館情報が。
その後、経営統合されたりしているかもしれませんが、行く末までははっきり解りませんでした。
ハリネズミの寿命はそう長くないので、もしかしたらまた尋ねたとしても、会えなかったかもしれませんが、そのうちね、と思っていると残念なこともありますね。
この頃、立て続けに、乗ってみたかった鉄道が廃線になったり、フェリーがなくなったり。けれど、よく考えれば自分の体力が落ちて歩けなくなるというケースもありますね。
そういえば四国の山々道々を歩いている時は、健康であることに感謝する気持ちが自然と沸いたものでした。そしてお寺そのものより、この中での人との出会いや出来事の方が、心に残っています。
とはいっても、青龍寺は八十八カ所の中で好きな順にあげるならベスト5に入る、力強くも優しいお寺でした。
お近くにお越しの際は是非。歩きでなくても「ドラゴンバス」でお参りできます。
住所が「竜」なのでバス停も「竜」 |