2012年9月15日土曜日

思い当たる所がない夢

夢の実例~夢主 Mさん(36歳・女性)

刑事が捜査のために海辺に来ている。
そこへ女性が現われて彼らをどこかへ案内する。私は傍観者のようにそれを見ている。特に何の感情もなかった。


夢解き

夢は半分以上は思い当たる所がないものの方が多いかもしれません。しかし、Mさんは「それにしても、なんだか何の手ごたえもない感じが不思議だった」そうです。

彼女はこの日、少し寝坊をしました。ご主人は既に起きていました。彼女は夢の意味を考えながら、新聞を開きました。

するとテレビ欄の刑事ドラマの粗筋に、同じようなものを見つけました。二人の刑事が海辺の町で事件を解決する2時間ドラマでした。Mさんは、随分小さな予知夢を見たものだと思ったそうです。

しかし彼女は、既に新聞が読まれた状態だったので、ご主人に読んだかどうかを尋ねました。すると、彼は彼女が寝ている横で、そのテレビ欄を読んでいたそうです。

彼女はご主人が読んでいるそれを、その時一緒に眺めていたかのように、その場面を夢に描き出していたのでした。

これは割と多く遭遇するタイプの夢です。

例えば、自分が体調を悪化させた夢を見ていたら、家族が体調を崩していたり、夢の中で夢主がとても悲しんでいたら、友人が失恋をして悲しんでいたというようなケースも同種のものです。

寝ている間に無意識は物理的制約なく、自由にあちこち旅していますから、さまざまなものを受信します。今回のように他愛のないものもあれば、重要な知らせもあります。

私も自分とは違う環境の中、違う生活をしている夢を見て、突然眼が覚めることがよくあります。そんな時は、丁度その時間に送信されたご依頼のメールが入っていたり、その日に来所される方がそのイメージの生活をなさっていたりすることが多々あります。

きっとその方たちが、深夜や早朝のその時間に、私のことを思い出したり、コンタクトを取ろうとしてくださっていたのでしょう。

これらは、自分に関する夢とはどこかしら感じが違うので、慣れてくれば、どちらを指す夢なのか解かるようになるでしょう。

またこのようなことがよく起こる人は、覚醒時も、人の感情や痛みを、心身ともに我が身に映すことが出来る人が多いように思います。これはさまざまな面で人生を豊かにしてくれなるこが多いものです。

しかし、人によっては、ある程度の距離を保ったり、ニュートラルでいるための心がけが必要です。混乱が生じる方は、無心に何かに没頭したり、手先や体を動かす時間を取ってみてください。そして、これらの現象に執着せず、ちっとも特別ではないことを今一度意識してください。

2012年6月15日金曜日

箱とビルの夢

夢の実例~夢主 Oさん(36歳・女性)

自分の部屋にいる。角部屋なので実際には窓が2箇所ついているが、夢の中では、南に向いている腰窓しかない。窓ガラスはなく、いい天気。外の景色がよく見える。

ふと部屋の内側を見ると、1辺が1メートル程のサイコロのような箱がたくさんおいてある。綺麗に並んでいるが、一部、曲がっている箇所がある。私は箱の上を、とんとんと順に叩いてみた。

場面が変わったのか、窓の外を見たのかもしれない。目の前にビルが3 軒くらい隣り合わせに建っている。その真ん中のビルが左端のビルにむけて傾き、寄りかかるようになだれ込んでいく。砂煙のようなものも出ているし、火の手が上がるのではないかと心配になる。寄りかかられた方のビルは軋んでいる。


夢解き

夢をお伺いして、まずOさんには、健康面に問題がないかどうかをお尋ねしました。ここ数日、首のコリや痛みと、頭痛がしているとのお答えでした。そこで、歯医者さんにみてもらうことをお勧めしました。

すると、歯根や歯茎の状態が非常に悪く、1本の歯が崩れかかるように、隣の歯に寄りかかろうとしていたそうです。炎症もあり、文字通り「火の手が上がるかも」と心配した通りで、頭痛や首こりの原因もここにありました。

Oさんは、歯の調子が悪いとは全く考えていませんでした。けれど夢は、まさにそのままを教えてくれていました。意識では解からない状態でも、無意識は事細かに把握している例といえます。

夢に出てきた部屋は、Oさんの口の中です。腰窓は唇が開かれて外が見えている様子です。Oさんは自分の口の中にいたことになります。勿論、サイコロのような箱は「歯」です。更に、悪かった歯は左から2本目でした。3軒のビルは左端からズームされたような状態で彼女に症状を見せてくれています。

睡眠中に体の異変を感知することは多いものです。覚醒時には小さな痛みでも、夢うつつの中では激痛に感じられるようなケースも多く見られます。 これは、ほんの少しベッドから手足が落ちただけでも急激な落下をした夢を見るようなことに似ているとも思われますし、睡眠の手をかりて意識から離れている時は、非常に研ぎ澄まされた状態にもなるためでもあるでしょう。

無意識は何でも知っていてくれます。そこと簡単にコンタクトを取る方法である睡眠は、とてもありがたいものです。心と体、両方をよく休め、癒し、その状態をよく知るために、今日もゆっくり、おやすなさい。

2012年3月15日木曜日

靴がない夢

夢の実例~夢主 Iさん(34歳・女性)

Iさんは、靴がない夢を1番に2本見ました。

1.趣味の仲間との集まりに参加する。場所は小さな集会所。靴を脱いで上がる。会が終り、帰る人もいれば、残っている人もいる。私も帰ろうと玄関に行くと、まだ残っている人の靴がびっしり並んでいる。けれどその中に私の靴がない。誰かが私の靴を履いて帰っているのだと思う。

その人の靴を替わり履いて帰らなくては履く靴がないのだが、それがどれなのかも解からない。私は引き返し、主催者を探し、「靴を履いて帰った人は、私の物なのに間違えているから、どうにかして欲しい」と訴えた。

2.座敷タイプの居酒屋にいる。私が私でありながら、少し男性っぽい感じ。とても女らしい、やわらかな印象の女性を同伴している。外に出ようとすると、2人ともの靴がないので、店の人に尋ねる。

店員は友達でもあるようで、男性だがおねえ系のゲイの人。彼が「ここにあるわよ」と靴を出してくれた。

同伴の女性は「よかった、これ」と喜ぶが、私の靴は私のものではない。まっさらな白いシリコンのような素材の、綺麗で丈夫そうなズック。一部に濃い藍のラインが、凛とした感じで入っている。これはこれでとても美しいと思うが、私が履いていたものではないので「違うから探して」と言う。

すると彼は「そうなの?でも、もう、これでいいんじゃない?」と言う。私は「私のは茶色のサボのようなものだし、第一、白は汚れるから絶対履かないから」と答えた。


夢解き

靴は女性らしさや、自分の社会的地位、自分が属する世界でどのようなポジションであるかなどを象徴します。靴がない夢は、それらが失われているように感じたり、模索している時に現われやすいものです。

夢の前日、Iさんは、夢にも出てきた趣味のサークルで、少し考えること出来事があったそうです。サークルのリーダーが、今まではIさんを頼りにしていた物事を、別の人に相談していることを知ったそうです。

Iさんは「それはそれで構わない」と思ったものの、その別の人の方法はあまり望ましいとは思わなかったので、「人選ミスだな」と思っていたそうです。

「夢の中の主催者」というのは現実のリーダーの姿ではなかったそうですが、現実のサークルのリーダーに「私の物(仕事・立場)なのに、(その人)が間違えている(入れ替えてしまった)から、どうにかしてほしい」と言いたかったのかもしれません。

しかし同時に、そんなことを考えている自分についても、あれこれ考えたそうです。

例えば、Iさんは頼まれれば引き受けますが、そうでないものには敢てお節介は焼きません。でもそれはもしかしたら「一歩踏み込めないマイナスな性格」なのかもしれない、とも考えたそうです。

良くも悪くも人の領域に入り込み、世話を焼くのは、「女性性」のなせる業です。勿論行き過ぎれば、相手を依存させて自立を阻むマイナス作用もあります。その点ではIさんは、男性性をしっかり持って、ビジネスライクに物事を処理できる人でもあります。けれどもう少し、女性性を発揮した方がよいのかと考えたのでしょう。

2つめの夢では、「やや男っぽいIさん」と「女性らしい連れ」が出てきます。

これは2人で1人=Iさんを示しているようです。Iさんは、非常に繊細な女性らしさを持っているからこそ、外では男性性を発揮し、それぞれの領域を守っています。しかしそれは行き過ぎれば「自分を守る鎧」にもなっていたのかもしれません。「このバランスは、今のままでよいのか?」と考えたから見た夢といえそうです。

男性でありながら、女性でもある「両性具有」のゲイの彼が、今後のあり方を示しているのかもしれません。彼が教えるのは「自分のものではない靴も履いて見たらどう?」ということでした。

「白い靴は汚れるから履かない」というのは「感情が左右されたり、自分が守りたい自己理想像を汚されることを嫌う」ことなのかもしれません。また、同時に白が持つ「潔癖さ」を暗示している用にも見えます。

でも、始めから拒絶するのではなく、そんなに身構えずとも「いろいろな靴(社会の中での人との関わり方や立場)を試してみてもいいのではないか」と気づき始めているのかもしれません。

純粋さや真実を表す「白」は、汚されやすいかもしれませんが、その靴には「凛とした藍のライン」があります。藍色や「精神性や神仏の守護」などの意味もあります。「守られている自分」「そんなに弱くない自分」を信頼して、「もう少し人に踏み込んでみても大丈夫。出来るよ」と教えているようです。

同じ夜に見る夢は、内容が違っていても同じモチーフが多いものです。しかしIさんのように、状況だけが違って、靴を探すという同じ象徴を続けて見るのは、私が見てきた限りは、案外多くはないように思います。それだけ一生懸命、心と頭を整理していたのでしょう。 

2012年1月15日日曜日

夫を怒る夢

夢の実例~夢主 Jさん(48歳・女性)

自宅で主人に向かって怒鳴っている。部屋がごちゃごちゃ散らかっているような印象もあり、足元をとられたり、邪魔される感じがあり、それが主人のせいだと、かなり怒っている。「出しっぱなしでやりっぱなしで誰が後始末して迷惑すると思ってんのよ!」と怒鳴っていた。


夢解き

夢主はご主人との関係もよく、最近特に彼に対して怒るような事も、不満をためているような事も思い当たりません。そのため「これはもしかしたら、自分がご主人以外の事への苛立ちを抱いていて、それを一番言いやすいご主人に当ることで発散しようとしている夢かな」とも考えました。けれど八つ当たりをしてご主人を傷つけるくらいなら、話を聞いてもらう関係性なので、それも少し違うのではないかと思いました。

しかし夢は、思わぬ時に解けました。

上の夢を見た翌日、夢主は夜中に、ご主人のいびきで起こされました。 折角寝付いた所で2度、3度といびきで眼が覚める最中、覚醒していく夢うつつの中で、とても腹が立ち、昨日の夢の怒りを抱いて目覚めていることを自覚しました。そして、そういえば、昨日も再三いびきで起こされていた事を思い出しました。

覚醒時、意識上では、ご主人のいびきはわざとではないと解かっていますから、枕の位置を変えていびきを鎮めてあげたりする夢主です。しかし意識の制御がない時には、本能である睡眠を邪魔され、かなり怒っているようだと気づきました。「(音を)だしっぱなし、(好き勝手)やりっぱなし、誰が後始末して迷惑すると思ってんのよ!」まさにこの気持ちだったそうです。

また、部屋がちらかっているような感じは、夢が切れ切れで終わらされる不快感と似ているそうです。夢主は、早速 翌朝、この話をご主人になさり、二人で枕の見直しを始めました。

睡眠時に現実に起きていることが夢に現れる一例の夢でもありました。