2017年2月23日木曜日

飛行機に乗れない夢

夢の実例~夢主 Aさん(30歳女性)

飛行機に乗るために空港に向かう。しかし出発前に何か用事をして時間が経っているので、急いでいる。更にバスに乗り間違えたり、道に迷ったりする。頭を使って経路を考え、走ったり近道をしたりする。

ようやく空港に着いた時はフライト時間の1分前。荷物検査前まで行くが、予定の飛行機には乗れなかったようだ。「もう飛び立ったらしい」と、何となく思う。「次を待とうか」と思うが、変更が利かないチケットかもしれないからどうにもならないかもしれない、と思う。

夢解き

焦りやプレッシャー、緊張がある時は、遅刻や迷子、乗り遅れなどの夢をみやすものです。ただAさんの夢はそれだけではなく、自分の在り方をチェックするようにというメッセージを送ってくれました。


夢では、そもそもフライトは決まっているはずなのに、その前に用事をしてしまうので予定が狂っています。その為もあるのでしょう、さらに焦りが生じて、乗り間違えたり迷います。巻き返そうと近道を考えたり走ったりしますが、その時点からの追い上げには無理があるのかもしれません。

それでも空港には1分前につくのです。用事を引き受けず、或は早めに片付けてしまっていたなら同じ分だけ迷っても、もう少し早めについたかもしれません。更にAさんは「変更が利かないかもしれない」と確認もせずに、次の便も諦めます。

飛行機は「更なる飛躍や広い世界や高みにむかう」象徴です。Aさんは「新しい挑戦や自分がしなくてはいけない努力、或は勝負に出てみること」を迷っているのでしょう。しかも建設的に思案しているのではなく、「用事があったから」「道に迷ったから」と言い訳を作ることで直視を避けているのかもしれません。でもどれも自分の読みの甘さや準備不足です。理由にはなりえません。

夢の中での「用事」は、現実の様々な頼まれごとや仕事を暗示しているようでしたが、その為に「時間に追われて何もできない」と逃げているのかもしれません。

Aさんは、新しい経験や世界を広げる勇気が持てずにいたのかもしれませんし、いざ挑戦して失敗した時の事を考えて不安になるよりは、「そもそも今で手いっぱい」と自分をごまかしていた方が楽だったのかもしれません。けれどこれは、実際には何もしていないのに、実は行動するのと同じくらいエネルギーを消耗する原因になります。

Aさんは、「飛行機に乗れない」のではなく「乗らない」のではないかと考えてみました。そして、「でも空港まで行こうと一生懸命頭を使い、走る姿は、挑戦したい気持ちも強くあるということではないか」と確認をしました。

「乗りたいけれど乗れない」ではなく、「乗らない」なら「今はまだ乗らない」と認めた方が「今」を楽しめます。そしてこれにより自分を責める気持ちもなくなるので、エネルギーも充電され、実際に「乗るためのエネルギー」が蓄えられていきます。

もし「乗ってはみたいのだ」という気持ちが強くなったなら、「少しだけ予定を早めに設定し、すこしずつ準備や下調べをして、周囲の雑事などを引き受けすぎず、飛び立つことを恐れず気楽に旅に出る」とよいのでしょう。

準備や具体的な体感を積み重ねていけば、漠然とした不安はなくなり、「具体的に希望を叶えるためには何をするか」を見つめることができます。不安は姿が解らないから怖いのであれ、具体的な形があれば対策を練ればよいだけです。気力の使われ方が違います。

またAさんに限らずですが、「楽しみにしている」と思っているのに、現実で遅刻していまったり、そこまでいかなくても準備に手間取ってぎりぎりになったりすることは案外多くの人が経験していることでしょう。

「行きたくない」と思う時にずるずると時間を過ごしてしまい、遅刻したりぎりぎりになるのは、いわば自然なことでしょう。理由もはっきり解ります。でも、「楽しみなのに、おかしいな」と思う時は、無意識が足止めしている時といえます。何を恐れているのか考えてみるとよいでしょう。



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